2009年05月05日

派遣労働者(労働者派遣契約)

 労働者派遣契約に関する規定には、次のようなものがあります。

 @ 労働者派遣をする事業主は、労働者派遣の提供を受ける者との間  において、労働者派遣契約を締結し、派遣労働者の従事する業務の  内容、就業の場所、指揮命令者、派遣の期間、就業日、就業時間、  安全衛生、苦情処理に関する事項などを定め、また、派遣労働者の  人数を、これらの事項の違いに応じて定めなければなりません。  (第26条1項)

 A 労働者派遣の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約  の締結に際し、派遣労働者の特定を目的とする行為(履歴書の提   出、事前面接など)をしないように努めなければなりません。(第  26条7項)

 B 労働者派遣の役務の提供を受ける者は、派遣労働者の国籍・信条  ・性別・社会的身分、派遣労働者が労働組合の正当な行為をしたな  どを理由として労働者派遣を解除してはならない。(第27条)

 C 労働者派遣をする事業主は、労働者派遣の役務の提供を受ける者  が、派遣就業に関する法令に反したときは、派遣の停止又は派遣契  約の解除ができます。(第28条) 



 また、「派遣先は、労働者派遣契約に定められた派遣期間の途中において、派遣労働者の責に帰すべき事由以外の事由によって派遣契約が解除された場合には、関連会社での就業のあっせんをする等により派遣労働者の新たな就業の機会の確保を図るものとし、又、派遣先の責に帰すべき事由により解除する場合で、新たな就業機会の確保ができないときには、少なくとも30日前の予告、又は30日分の賃金相当額の損害賠償を行わなければならない。」
とされています。(平成11年の法改正による指針より)


 また、「解除がなされた場合には、派遣労働者の雇用の安定を図るため、派遣事業主た派遣先会社とが必要な措置を協議して定めるべきものとされています。」(平成11年労働省告示)


● 不当解雇
  派遣契約中の有効期間内に、合理的な理由なく派遣先企業から解除 の意思表示がなされても、その意思表示は無効であり、派遣契約は依 然として有効に存続しており、派遣先企業が派遣労働の受領を正当な 理由なく拒否していることになります。
  したがって、当該派遣労働者が労務の提供を事実上できない状態に なっていたとしても、当該派遣元企業は、当該派遣労働者に対し雇用 契約により定められた賃金を支払うべき義務があります。


● 雇止め
  雇止めについては、平成15年5月22日「伊予銀行・いよぎんス タッフサービス事件」で松山地裁が次のとおり判旨しました。

  特定銀行のスタッフ派遣会社と当該銀行間の6ヶ月の労働者派遣  契約に基づき、派遣会社との6ヶ月の雇用契約で銀行へ派遣される登 録型派遣を27回(13年6ヶ月)更新されたのち、派遣受け入れ打 ち切り(労働者派遣契約解除)雇止め(雇用契約更新拒否)となった ケースにつき、
 「雇止めは適法であり、銀行との黙示の労働契約も認められない。」


 派遣切りが社会問題となっていますが、この記事が少しでも役にたてたらと願う次第です。(=^・・^=)


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派遣労働者(派遣先労働者の直接雇用責任)

 派遣先は、次の場合において派遣労働者を「優遇」しなければならないこととなっています。


 派遣可能期間の制限がある業務については、
 ・ 派遣先は、同一業務につき継続して1年間労働者派遣を受け入   れ、引き続き当該業務に従事するために労働者を雇い入れようとす  る場合には、当該派遣労働者を雇い入れるように努めなければなら  ない。(第40条の3)
 ・ 派遣元は、派遣先に対して同期間の満了日までに、同期間をこえ  て労働者派遣を継続しない旨の通知をしなければならず(第35条
  の2第2項)、
   派遣先はこの通知を受けた場合において、当該派遣業務について  同期間満了日までに当該、当該派遣先に雇用されることを希望する  当該労働者に対して雇用契約の申し込みをしなければならない。  (第40条の4)
  と規定されています。

 派遣期間に制限のない業務については、
 ・ 3年をこえる期間、継続して同一業務に同一の派遣労働者を受け  入れる場合で、当該同一業務に労働者を雇い入れようとするとき   は、当該派遣労働者に対して雇用契約の申し込みをしなければなら  ない。(第40条の5)。

 と規定されています=^_^=

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2009年05月03日

派遣労働者(派遣可能期間)

 労働者派遣法は、平成8年・同11年・同15年と改正が行われ、これらの法改正によって「長期雇用の代替防止」という法の目的が背後に退き、失業緩和と企業競争力強化のための労働者需給調整手段としての性格が強くなりました。

 派遣期間1年以内の制限(一律1年ではなく、派遣先が、当該派遣先事業場の労働者の過半数組合組織または、労働者の過半数代表者の意見を聞いて、当該事業場への派遣期間をあらかじめ1年を超え3年までの間で定めたときは、その期間。以下同じ。)は、派遣就業の一定場所ごとの同一業務について行われます。(法40条の2第1項)
 ただし
   ・ 「労働者派遣令第4条」に列挙された26の専門業務
   ・ 事業の開始、転換、拡大、縮小または廃止の業務であって一    定期間内に完了することが予定されている業務
   ・ 産前産後の休業(労基法第65条1・2項)及び育児休業を    する労働者の業務
については、この制限は適用されません。

 
 *労働者派遣令第4条に列挙された、派遣期間の制限を課せられない26の専門的業務は、次のとおりです。

 電算機のシステム・プログラムの設計等(1号)、 機械等の設計・製図(2号)、 放送番組等の制作のための映像・音声機器の操作(3号)、 放送番組等の制作における演出(4号)、 事務用機器の操作(5号)、 通訳・翻訳・速記(6号)、 秘書(7号)、 ファイリング(8号)、 市場調査(9号)、 財務処理(10号)、 対外取引・国内取引の文書作成(11号)、 高度の機械のの性能・操作方法の紹介・説明(12号)、 添乗・旅行者送迎(13号)、 建築物の清掃(14号)、 建築設備の運転・点検・整備(15号)、 ビル受付・案内等(16号)、 研究開発(17号)、 事業の実施体制等の企画・立案(18号)、 書籍等の制作編集(19号)、 商品・広告等のデザイン(20号)、 インテリアコーディネータ(21号)、 アナウンサー(22号)、 OAインストラクション(23号)、 テレマーケティング(24号)、 セールスエンジニアの営業(25号)、 放送番組等における大道具・小道具等の制作・設置等(26号)

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2009年05月02日

派遣労働者(労働者派遣事業の区分)

 労働者派遣事業を大別すると、「特定労働者派遣事業」と「一般労働者派遣事業に区分されます。

@ 特定労働者派遣事業
  常時雇用する労働者のみを派遣する、いわゆる「常用型」というも ので、事業主が欠格事由に該当しない限り、厚生労働大臣への届出の みで事業ができます。(第16・17条)
  厚生労働大臣は、事業主が労働者派遣法及び職業安定法に違反した ときは、期間を定めて事業の全部又は一部の停止を命ずることができ ます。

A 一般労働者派遣事業
  派遣を希望する労働者を登録しておき、派遣の都度、派遣労働者と 「派遣期間だけの労働契約」を締結する、いわゆる「登録型」は、派 遣労働者の雇用が不安定であるため、事業の適正な運営を確保する見 地から、厚生労働大臣の許可が必要とされ、事業主としての欠格事由 と許可基準が定められています。(第5・6・7条)
  許可を得た事業主がが法令や許可条件に違反したときには、許可を 取り消されることがあります。(=^・^=)

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2009年05月01日

派遣労働者(労働者派遣法)

 厚生労働省は1日「雇い止め」や「派遣切り」など企業の大規模な人員削減による非正規労働者の失職は、昨年10月から今年6月にかけて20万7381人に達する見通しになったと発表した。
 
 就業形態別の失職者をみると、派遣が13万2458人と全体の64パーセントを占めた。次いで期間工などの契約が4万4250人、請負が1万6189人となった。                                           (産経新聞より)

 そこで、今回はこの失職者トップの「派遣労働者」について考察してみたいと思います。

 労働者派遣を規制する法律として「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業者の就業条件の整備等に関する法律」(労働者派遣法という。以下同じ。)があります。

 労働者派遣法が、労働者派遣について派遣元及び派遣先企業を規制する目的は、
 @ 派遣業者による派遣労働者の不当な搾取を防止すること
 A 派遣労働者の就業条件を整備し、明確化すること
 B 派遣就業をめぐる労働保護法規上の責任主体を明確にすること
 C 労働者派遣が長期雇用システムを侵食しないようにすること
であります。

 労働者派遣法によりますと、「労働者派遣」とは、
 「自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し、当該労働者を当該他人に雇用させることを約束してするものを含まないものとする。」(第2条1項)
とされています。

(注1) 労働者派遣は、労働者を他人に供給する側面をもちますが、    職業安定法の禁止する「労働者供給」からは定義上明文で除外    されています。(職業安定法第4条6項)
(注2) 労働者派遣は、自己の雇用する労働者を他人のために労働さ    せる点は業務処理請負と同じですが、当該労働者を他人の指揮    命令に服せしめる等の点で、業務処理請負と区別されます。
(注3) 自己の雇用する労働者を、一定期間他企業の中において他企    業の指揮命令下で使用される点は出向と同じですが、出向の場    合には、労働者は出向元企業との労働契約関係を維持しつつ、    出向先企業との労働契約関係にも入る点で労働者派遣とは異な    ります。(=^・・^=)

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